環境悪化を招く、一時保護所のスタッフ不足を解決せよ!


一時保護所の人員は、まったく十分とは言えないのが実情です。
50人もの精神状態が不安定な児童が寝泊りしているのに、
夜勤をするスタッフは2名ないしは3名。

これでは何か問題行動を起こす子どもが出たり、
夜間に児童が緊急搬送されてきた場合などは、あっという間に
子どもたちをケアする人員がいなくなってしまいます。

一時保護所において、スタッフが子どもたちに不適切で威圧的な
指導を繰り返しているという報道がありましたが、その原因はこの「人員不足」にもあります。

こうした施設におけるスタッフ人数は、
福祉先進国では子ども1名ないしは2名に対して職員1名です。

ところが我が国の一時保護所では、通常の児童養護施設よりは手厚いものの、
子ども4:スタッフ1が精いっぱい。夜勤は前述の通りの有様です。

こうした状態では、不安定な問題行動を繰り返し児童に対して、
職員がやむをえず威圧的な行動を取ることも、場合によっては
やむを得ないことなのかもしれません。

子どもたちの生命と身体の安全を守るための行為が、
不幸なことに物理的・精神的な監獄状態を作りだしてしまっているのです。

加えて、あくまで「一時的な」避難場所であるこの施設への
滞在が1ヶ月、ときに年単位に及んでしまう原因も、
社会的養護分野における予算・人員不足に起因すると言えます。

「保護者(親)がなかなか里親措置に同意しない」
「虐待の明確な根拠が容易に集まらない」
「受け入れる施設・里親が見つからない」

こうした理由で一時保護所での生活を余儀なくされる子どもたちですが、
スタッフの数が十分であれば調査や交渉のスピードは上がり、
子どもたちの滞在期間を短期化することができるでしょう。

予算が十分にあれば、受け入れ施設を拡張することも、
里親への支援を充分に行ってキャパシティを広げることもできるでしょう。

緊急事態の待避所である「一時保護所」は、
どれだけ里親・養子縁組が普及しても、ゼロにすることはできません。

この施設環境の改善もまた、社会的養護における最重要ポイントの一つです。