「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の違い、ご存じですか?


日本には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」が存在します。
前者でわかりやすい例は婿養子です。

跡取りの男子がいないため、娘の結婚相手を家系に迎え入れるというものです。
娘と相手の男性が結婚しただけでは、親と子どもの関係は発生しないため、
養子縁組の手続きを行う。これは普通養子縁組のポピュラーな形の一つです。

日本ではこうした成人の「普通養子縁組」が多く、年間8万件にものぼります。
その他にも結婚が関係しなくても、自分の跡取りと目星をつけた人物を
家系に加える際などに、こうした普通養子縁組が行われます。

これは戸籍上「養子」「養女」と記載され、記録に残ります。
これに対して「特別養子縁組」は、0~6歳までのみ限定的に行われる仕組みで、
養子になった子どもは戸籍上でも実子と記載され、まったく同じ待遇が与えられます。

1988年から日本でも制度化され、
普通養子縁組が主に家系の継続や節税目的なのに対して、
主に社会的養護のために行われるのが、この特別養子縁組なのです。

ところが我が国において、要保護児童を我が子同然に家庭に迎え入れる
「特別養子縁組」という制度は、理解も認知も著しく低いというのが実状です。

4万人を超えると言われる要保護児童のうち、特別養子縁組によって
永続的な「家庭」を得られる子どもたちは、なんとたったの1%・400名程度に過ぎません。

こうした事態を招いている背景には、
日本独特の血縁社会や価値観などもあるのかもしれません。

しかしながら、やはり直接的な理由は政治や行政による政策の掛け違いです。
日本や東京都の施設依存・施設偏重は異常とも言える状態です。

前項で紹介した「赤ちゃん縁組・愛知方式」の全国への普及展開や、
そもそも施設措置ではなく里親・特別養子縁組を優先するのだという、
家庭養護の原則を確立していく必要があるでしょう。